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テーブル心理戦 Les 7 techniques des serveurs pour alourdir l’addition 

 

これは簡単なワンプレートランチ

私自身、『レストランへ行く』という行為は、『純粋食べに行く』という目的にあきたらず、実は『お出かけ・探検・人間ワッチング』も大いに含みます。私の性格上、メニューを見るやいなや、主婦的脳内計算でキョロキョロするだけですが、もっとウワテになると席数&何を食べているか&立地&テーブルに対するサーバーさんの人数などもちらちらみて、次はおせっかいにも経営者脳内計算もしたりする商社勤めのオジサン知ってますけどね。。

と言うことで私にとってレストランへ行くことは楽しいのですが、多くの場合おしゃべりに夢中になりブログ用の写真を取り忘れることも多くあります。

仏レストラン業界の大きなニュースとしては、2009年に19.6%から5.5%にTVA(レストランの消費税)率が下がり、TVA引下げと引き替えに、給与引上げや雇用増を業界は約束したのですが、実際はメニューは日々値上がりしていますし、(ラミネート加工の大手のチェーンレストランのメニューでは消費税下がってお安くなってますというのをよく見ます)いったいどうなるのでしょうか。

「フキョーフキョー(仏語では、ラクリーズ La crise・ラクリーズ)」は世界共通なのですが、今回は涙ぐましいレストラン業界の少しでもお客様にお金を落としてもらうためのマニュアルが7箇条を見つけたのでご紹介!

http://www.rue89.com/rue89-eco/2012/07/22/au-resto-les-7-techniques-pour-alourdir-laddition-233918

1)窓側テラス席へご案内 

人は人を呼びますのでとりあえずサクラでもなんでも人が見えるところに座っていただきます。これは容姿の良いお客様ならなおさらのこと。福の神頼みです。

2)「食前酒になさいますか?すぐワインになさいますか?」

飲み物はレストランでも一番マージの多い商材。このように、もう有無を言わせないクローズド・クエスチョンで責め立てる。もう、語彙の少ない外国人なんか完敗です。

3) 「ソーヴィニオン?シャルドネ?それともシャブリになさいますか?」

高度なテクです。「ソーヴィニオン?シャルドネ?それともシャブリになさいますか?」と聞かれたらその言葉を全部繰り返すのではなく、ついつい一番最後の言葉を答えてしまうそうです。。
ここで従業員マニュアルには「高価なワイン群の中で一番安いワインを勧めること」ことが掟だそうです。(さすがー)

4) 「お水はガス入りもしくはフラットにいたしますか?」

これも良くあるテク。水道水はフランスは無料ですが有無を言わせずそんなもの持ってこさせない。(水道水飲めない国もたくさんありますよね)水を販売するための従業員マニュアルとして
・注文の前に水道水を置かない
・必ずお水はガス入りもしくはフラットにいたしますか?」と尋ねること
ミネラルウォーターはワインのように扱うこと(これは知らなかった・そう言えばそうだわ)
・グラスが空けば水をそそぐこと

5) 客のおなかをいっぱいにさせてはいけない

塩辛いアペリティフをガンガン出して、ビールの注文を取ったり、あと、パンはメインがでてからしか出してはいけないそうです。注文後すぐパンを出すサービスの方はまだまだ甘いです。パンを食べ過ぎるとおなかいっぱいになってデザートの注文がなくなりますからね。(フランスはパンは一応料金に含まれているのでおかわり自由ですが、イタリアっていちいちパン代とるので実は食欲不振になったりします。。)

6)押しつけるのではなく「提供」させていただきますの姿勢

デザートもレストランの大事な販売品。でも多くの人が急いでたりするととりませんがサーバーさんはメイン皿を引くときに「デザートはいかがですか」と隣のテーブルにも聞こえるほどのとりわけ大きな声で叫びます。もしくはデザートのリストをみせるとだいたいの人はとろけてしまいます。。

7) 「お勘定をお願いします」

頼みもしないうちからお勘定をテーブルに置いておくなどはありえません(ひえ〜。日本のファミレスってみんなそうだけど)食後にでも食後酒やワインの注文はあり得るからです。またなじみ客へのオーナーからのグラスの差し入れももちろん親切心やサービス心もありますが、決してそれだけではなく、お客さんを座らせておくことによって、レストランのカラ状態を防ぐ方法でもあるのです。

いやー。すごいわ。レストラン。スマイル0円とまでは行きませんが、やはり飲食業界の方の心理戦。少し勉強させていただきました。今度はこういうテク披露を見にレストラン観察も楽しいのではないのでしょうか。