先日機会があり、生け花教室の初心者コースを担当しました。(5年間ほど池坊を習っておりましたので実はそれなりにお金も使って免許ももっているのです。。)
花を生けるという心とともに、造形美術としての生け花はいつも心動かされます。ご存じの通りフランスはブーケの世界ですから、とりあえず、空白は埋める埋める。量とかボリュームがお花ではとても大事ですので生け花のような基本空間を大事にする生け方など彼らからすると「貧乏くさっ」と一蹴されるのがオチと知っておりましたので、ちゃんと先手にでて用意していきました。
さて日本のお花の教室というのは、時間内にバラバラに教室に入って生徒が生けて先生が最後に廻るのが普通。私が習いだした当時はデジカメを持ってる人が少なくて、多くの人が先生に生けてもらった花をすべて絵で描いてそれから家で再現していました。
しかし、ここは理論の国フランス。。無言で絵や写真で納めて持って帰るだけでもとがとれるか?と思っている人が多いのか・・(泣)
先生が黙って最後、順番順番に回って生徒の作品を直して、はい終わりになるわけがありません。そんなことは許さない。私の作品が一番なひとばかり。
まず最初に生け花とは?から。
まずは日本の歴史。室町、江戸の歴史とか、茶道と華道とはとか、鎖国の間にどんな文化発展があったかとか(大奥の時代よねぇ〜)同時期フランスは何をしてかとか、それから生け方の種類とか、必ずバランスだよとか、実はこういう考えって陰陽五行だよとか。ほぼ雑談ですが結構うけておりました。ほんと、この国は手は動かさないが口は動きますから、理論でかぶせてあげると非常に納得していただけました。そして、言いたいことはひとつ、お花は基本のシンソエタイね。このバランスよ。がまとめでした。
剣山持参、グラタン皿を持ってきてくださいと言ったのにカフェオレボールの方もおられました・・・おいおい。
うんやっぱり先生の実演をじーっと見つめてるだけとかそう言うのはやっぱりこの国の人はあわないと思うのです。ま、そう言うときは、こっちも着物を着て偉そうにでしょうけど、(それはそれでもう、スキモノ域にはいって、怖がられ誰も近づいてこない)
私はそう言う柄でもないので。。楽しく話せた生け花講習でした。