パリのはずなのに、メトロ降りたらそこはチャイナタウンでございました。
本国のイケイケ感が遠く離れたパリまで届いてきました。たまたまその日はヴェトナム何世かの結婚式の二次会でバンドが入ってたのですが、そのバンドの音楽の趣味には頭を悩まされたものの、ここは怖いもの見たさ。彼らの行動をいちいちこちらのテーブルから観察しておりました。
在仏中国人と日本人の違うところ、それはやっぱりファミリーなのかと。彼らはひとりビザが下りると嫁さんの母親まで連れてくる勢いですからね。なんともファミリー力(りょく)をまざまざと見せつけられたパリチャイナタウン体験でした。パリではもうすでに4つほどのチャイナタウンが存在するらしいですが、ひとつ疑問なのはなぜフランス右翼は中華移民を攻撃せず、マグレブばかり攻撃するんだろうという素朴な疑問。正直マグレブ人種よりよく働くし、手先も器用だし、地頭も何となく良いと思うし、本当の脅威は中国系だと思うのだけどね。
私が生きてるときに、ベルリンの壁は壊れないだろうと思って壊れたのが二十歳の時、三十前で阪神大震災が来たからもうこんな地震は生きてる間に来ないだろうと思ってたら東日本大震災が来るし、これからほんとうにどうなるかわからない。あのへたくそなバンドも、大戦直後のアメリカに通ずる、楽天的グレンミラーのようにさえ聞こえたし。
色々なことを考えさせられるパリの中華街の夜でした。