コンテンツへスキップ

フランスの小中高見学 Scolarité française

ad90c774221f11e3902922000a1fc70b_7

(中学校の給食)

夏休みブログをずっとお休みしていましたが、(なんと8月末にはプロバイダーの大型ハッカーの被害を乗り越え)多少、このブログも影響を受け、一時は文字化け?の被害に遭いましたが、優秀なプロバイダーの技術者さんにより復活しました。まだまだ変なところはありますが、それはご勘弁を。

さて、近況報告をすると新学期より実は大学生に戻り、Aix-Marseille大学(プロバンス大学)の観光課(Tourisme. Droit et economie) にお世話になっており、勉強しています。本当は美術史とかの社会人コースを取りたかったのですが、以外とそういうコースはなく、みなさん社会人だと経営学のMBAだのばかりで・・・そんなウルトラカネ稼ぎに必死な科目に私はあまり興味がないので今、実際に仕事でもしている観光産業に直結する観光学(法学部・経済の間・学ぶことは法律や経済が主で楽しみにしていた歴史や地域産業についてはほぼない・・・)にしました。ほぼ毎日授業なのでとりあえずこの怒濤の忙しさがなくなる(春から研修)3月までは大好きなアコーデオンクラスをお休みし、ほぼ20年ぶりの学生生活を楽しんでいます。

さて先日はひょんなご縁で知りあった、武蔵野大学の教育学の先生のフランス・ドイツ・日本の比較のフィールド調査におつきあいさせていただきました。

フランスの教育制度はこちらにもかいてありますが、大きく、5.4.3で小学校6年から日本の中学にあたるコレージュに行き、中学が4年間あとの高校は日本と同じ3年。でそのあたりは変わりません。個人的にこんかいの比較インタビューで自分の子供のいる小学校がとてもおもしろかったので小学校の特徴について、少しだけ。実情を紹介。もっとちゃんとした調査結果やレポートをお知りになりたい方はご連絡ください。教育学の教授の連絡先お教えます。(ほんとに日本との比較で気付いた点を箇条書きに)

☆小学生は一日が長い・・・年間16週間のバカンス(秋休み・クリスマス・冬休み・春休み・夏休み)があり、しかも水土日はお休みという伝統があるのでそのあいだに単元を全部クリアしなければならず子供達は8:30-16:30まで(2時間の昼休み)みっちり学校へ拘束されます。つまり週24時間の学校での授業が必修となっています。 ->これだとかなり疲れるので来年度より水曜日午前の授業が全国で実施されることになりましたが、水曜日の子供達をどう相手していくかがいまのところ過渡期に来ているようです。

☆小学校の先生にヒエラルキーはなし・・・校長と呼ばれる人でも担任を持っていて、担任プラス校長業務。その業務をすることによっての報酬はでますが、権限はありません。用務員的な雑務もこなします。(校門の開閉管理など)つまり、教員間の上下関係がありません。これはすごいことです。

☆昼休み2時間は先生は不在・・・昼休み2時間という長時間の間は給食+お楽しみクラブがあるのですが、その間は市の職員の責任であり、たとえ子供が怪我を使用とも先生の責任所在はありません。市の職員の判断で救急車を呼ぶなりなんなりします。

☆小学校の先生になるには・・・最近はBAC+5でないとなれないそうです。つまり院卒の扱いになります。

☆小学校の先生はピアノが弾けない・・・多くの場合、ほとんどがピアノを弾けません。音楽という授業はないので外部からの先生(先生ではありません。市からのアソシエーションの職員などです)を招いて合唱の練習をしたり、あとは音楽コースの学校では音楽の先生が来ます。

☆小学校の先生はすぐ帰る・・・18時までの学童?預かりの担当先生を除いてだいたいみなさんすぐ16h30に子供と同じ時刻に帰ります。

☆校庭敷地内には普通は入れない・・・日本と大きく違うところです。地域に開放された小学校を目指すのではなく門の開閉は厳しいです。

☆休み中、学校は閉まる・・・年間18週間ある休み中には学校は閉まっているのでそのあいだ教師が事務処理をしているという姿はほとんどないです。

☆学校行事がない・・・入学式・始業終業式・卒業式がありません。遠足はありますが、各学級の教師が企画します。

☆クラブ活動がない・・・お楽しみクラブのようなものはあるのですがそれはすべて市からの委託職員が入ってきてくれます。

☆小学校は市が管轄・・・小学校は市が管轄、中学校は県が管轄、高校は地方が管轄、大学は国が管轄という分かりやすいシステムです。つまり国立附属小学校などは存在しません。

などです。あとは細かいことがいろいろあるのですが、とりあえず。。実は来年度は水曜日午前中に学校が再開されるのでそれの対策も迫られているようです。

ものの書によると、フランスの子育ては無料だとかいろいろと書いてありますが、もし、自分がフルタイムで働くワーキングマザーの場合だとどこの国でも大変です。だって水曜日は子供達をサントロアエレに入れないと(水曜日学校は有料です)うかうか働けませんし、これだけバカンスが多いので、ほうっておけば、家でブラブラしていますし、その分、働ければ働くほどそのような親の負担は増えるわけで・・・まぁ。でも子育てってのは、養老さんがいうとおり、「絵になる子育てなんか無い」ということでしょうか。。

摩訶不思議なフランスの小学校でした・・・(すみません。写真は中学校)

greasque の中学校