プロバンスのチーズといえばイメージするのはシェーブル。決して牛のではなくメェメェの山羊さん。フランスでは47のAOCが全国で認められてのですが、実はプロヴァンス地方が持っているのはたった1つ。。。(左のこの地図では2つ載ってるんだけど厳密に言うともうひとつは申請中) (ワインと比べるとチーズのAOCの数って極端に少ないのですね。ワインならエクサンプロヴァンス周辺だけで5つもAOCをもっているんですけどね。)
現在AOCを持っているのは有名なバノンBanon。2003年より晴れてAOCになった有名な栗の葉っぱで囲まれたあれね。実は年間68トンしか生産しないので実はAOCのなかでも一番の少生産量として知られています。実はあのひもも材質は決まっててラフィアやしの葉っぱのヒモなんですって。こまかー!!
さすがにこれだけ難しいAOC規定は難しく『放牧ヤギの飼育のためにてきした地中海性気候の山岳地帯』とさだめられており、ヤギの種類もプロヴァサル・ロヴェ・アルピヌの血統付きの3種のみ。そして、少なくとも年間210日間は放牧して外にいること・・など結構細かいのです。
豆知識として、161年にこのあたりを征服したローマ皇帝のアントニウスがあまりにもバノンのチーズが美味しくて(当時はこのあたりのシェーブルだったんだとも思うけど)消化不良で死んじゃったらしいのですが。。(それって、単に殺菌されてないお乳だからあたっただけじゃないの?という疑惑もあるのですが)この話をバノンの人は誇りに思っているようです。
バノン生産地域は、バノン村とは限らず4つの県にまたがって生産されていて実はいちばん近いところになると、エクサンプロバンスから1時間位で農場もいくことができるのでそれもおすすめ。 それよりも正直、エクサンプロバンスのマルシェのチーズ売りさんがいつもいいものを仕入れてきてくれるので、そこで近場でおいしいとこ取りをする方法もありかなと。 例えばマルシェは専門店ではこの写真のようにエシャロット、ハーブ、コショウまぶしなどいろいろなまぶし系というかふりかけがのってるフレッシュシェーブルに出会うこともできます。もちろんふりかけだけではなく、この地方の人が好きなのはオリーブオイルがけ。同じ農園でとれた蜂蜜をぶっかけてデザートにして食べるのもよし。
プロヴァンスのチーズの楽しみ方はいろいろあります。フレッシュの場合はほぼヨーグルト感覚でいただけるのであまりチーズの苦手な方にもおすすめです。それにフレッシュはそのあたりのスーパーで這売ってないので、是非ともマルシェか専門店へ。フレッシュシェーブルになれてしまうと牛のチーズをたまに食べると「こってりしてるなぁ」と思えてくるのも確かです。
ちなみにお値段はバノンで3.5€から4€。エシャロット・オニオンフレークをまぶしてあったり、またはシンプルなシェーブルは2€から3€ぐらいです。(農場の方へ赴くと、Brousseというカイユ水切りチーズ?や生のフロマージュブランも、まるで豆腐感覚で売っていたりします)
エクス発チーズ農場を巡るオリジナルツアーも(AOC含)もプロヴァンスカルチャーツアーでは承っております。お気軽にお問い合わせください。