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仏食品大手・ダノンの決意

ダノン、おまえもか・・

ダノンといえばヨーグルト。先月11月23日にこの会社が大規模な人員削減を発表したときに、、ええ、この会社でさえも、、と思ったものです。安定の食品業界?じゃなかったっけ?と。あの社長の顔を思い浮かべました。

https://www.lemonde.fr/economie/article/2020/11/23/pres-de-2-000-suppressions-d-emplois-chez-danone_6060768_3234.html

ルモンド:2020/11/23 ダノン2000ポストを削減。国内では400ポストが対象

スティーブ・ジョブズばりの感動スピーチをする人

実はこの方、エマニュエル・ファベール氏。ダノン社の社長さん。HEC(フランスのグランゼコールと呼ばれる商業大学)での卒業祝辞スピーチがとても感動的でずっと覚えておりました。こういうところなのでよくある「若者よ大志を抱け」系なのですが、内容は、5年前に、彼の総合失調症で亡くなった弟のこと。兄弟の死に、自分を見失いそうになり、そんなときはホームレスと一緒の経験をしたり。。立ち直るために前向きな努力とともに社会的貢献の意味を経験とともに贈る言葉として・・まぁ、エリート商業校の卒業なので「お金のことより、少しは社会が良くなるように考えて行動してください」というのがメッセージ。斜に構えたタイプの経営者かな?ぐらいと思っておりました。

ということで、私は結構ダノンを意識してるのですが、(ダノンはネスレを意識してるはず

上院議会に呼ばれた時のアフターコロナの話

その彼が2020年5月6日、農産食品産業と経済に対するパンデミックの影響についてのビジョン共有のために召喚された上院議会での『アフターコロナ』のスピーチの要約がADNWebサイトに載ってたのでご紹介します。

エマニュエル・ファベール(ダノンPDG)が『フランスのその後』を語る。

Ne pas mettre toutes les boîtes dans le même panier

すべての箱をひとつのかごに入れてはいけない

景気回復のために大企業と中小企業は同じ回復の仕方をしてはいけないということを彼は言いたかったようです。つまり同じ回復方法では社会は回復しないと。大企業には大企業の社会的責任を果たさなければならないと。

La fin du modèle agroalimentaire actuel

あの、食料品を扱う、ダノンの社長が、今の農産物モデルはもう終わるだろうと言い切っています。。。モデルを見直すときだと。彼自身が90人以上のトップビジネスリーダーたちと経済やエコロジーのより持続的なモデルを探してきたにもかかかわらず。。です。現在のスキームがもうすでに環境に悪いのはわかっています。殺虫剤を減らせばGNPが下がるリスクも承知です。また現在使用された60%のタンパク質が(特に畜産の飼料として)欧州に輸入されていることを見れば、脱炭素農業モデルへの移行など不可能でしょう。フランスの農業は、他の工業と同じように温暖化に貢献しています。もう長続きはしないでしょう。もう終わりに近づいているんです。・・・ですって。・・・これは乳製品だけではなく、世界中の農業が同じ危機に面しているということでしょう。。

Crise pandémique = fin du plastique ?

コロナ危機はプラスティック時代の終わり

ダノン商品のパッケージについて・・・これからはもうデポジット方式でないとリサイクルの成功はないでしょう。。ですね。リサイクルをまた溶かせて再生産するほうが地球を暖かくしそうで、、ついつい私は捨ててしまう方です。。すみません。

Une économie « résiliente avec le Covid »

コロナにも耐えうる経済

今後の経済回復はこの危機を再考しないと前にはすすめません。Covidはなくなりません。Covidとともに、柔軟性のある経済になるでしょう。機能的で、循環的で、デジタル化されて、もちろん包括的な経済を

と、、えええこんな過激で正しいことをいう社長さんだったのですね。もう2019年に戻れるなんて夢見ちゃだめなんですね。(見てないけど)

乳製品、この国の主要産業の最王手として非常に明確な方針だったように思います。もう地球は待ってくれないですからね。。農業食料改革はほんとうにどの国も最重要課題だと思います。大企業でここまではっきりしたこと言える人は少ないので、今後もウォッチしていきます!

Danone
https://www.danone.fr/nos-produits-laitiers-frais/danone/le-nature.html